今回ご紹介するのは、東京の土地で、よくオシャレ町として紹介されるので、地名としてはまったく珍しくもないのですが、ある理由で、ほぼ100%に近く読みが間違えられてしまうという特殊地名、
白金台(しろかねだい)
です。
こちら、
白金台(しろかねだい)は、東京都港区の地名。現行行政地名は白金台一丁目から白金台五丁目。高輪地区総合支所管内に属する地域である。住居表示実施済区域。
東京都港区の西南端に位置し、西部で渋谷区恵比寿・品川区上大崎・東五反田に隣接し、東部で高輪に、北部で白金にそれぞれ接する。目黒通りと外苑西通り・桜田通り(国道1号)沿いには商店・マンションが点在する。町内には、歴史的建造物が所在する明治学院がある。
武蔵野台地の東縁に所在する住宅地の一つであり、住宅地として好適な環境を持つ土地として知られてきたが、バブル景気後半頃より洒落たレストランやカフェ、ブティックが目立ち始め、それらに伴い高級マンションが建つようになり、近年は高所得の住民が増加している。いわゆる、高級住宅街として知られる。その一部の女性住民がマスコミにより「シロガネーゼ」として取り上げられた。
俗に「しろがねだい」と読まれる場合があるが、町名の正しい読みは「しろかねだい」である。
東京は港区の地名で、なんなら全国的に有名な地名でして、
もちろんそんなに独特な漢字を使っているわけでもないですし、普通は簡単に読めそうなものですが・・・
みんなこの字面は知っていても、読みは誤読して、
しろがねだい
と濁って読んでいるのです。
この誤読の元となったのは言うまでもなく、
1990年代後半に流行った造語の、白金台近辺で過ごす人々を指す言葉、
シロガネーゼ
のせいですね。
この言葉は・・・
東京都港区の白金台や白金に居住する専業主婦、または近隣エリアに居住し白金台および白金でショッピング、食事などを楽しむとされる女性のこと。
光文社発行の女性向け月刊誌 VERY の編集者であった相沢正人が1998年に作った造語である。「ミラノっ子」を意味するイタリア語 ‘Milanese’(ミラネーゼ)をもじって生み出された。バブル景気後半頃よりマスコミや不動産業者などが仕掛け人となって白金台・白金の高級住宅地化が促進されたこともあり、その後ファッション誌やワイドショーを中心にマスメディアで頻繁に取り上げられることとなった。
1999年にはパスタソースのCMで使われ、広く世間に知られることになった。
基本的に「白金台や白金で生まれ育ち、高収入の夫を持つ、あるいは高収入の仕事を持つ」とされているが実態を伴った用語かは定かではない。古くからの住民は、女性誌によって作り出された「シロガネーゼ」に対して読みのことも含めて冷ややかな見方をしている人も多い。
2023年、 LIFULL HOME'S は「住んでいると聞いたらスゴイ!と思う駅」の調査を行い、20代ランキングのトップ5に白金台およびその近隣の白金高輪が入らなかったことを受けて、『「シロガネーゼ」という言葉も今は昔なのかもしれません』という見解を示した。
こうした、シロガネーゼという単語ばかり有名になって、その元となる地名が白金台であるから、みんな勝手に、じゃあこの地名も読みは、しろがねだい、だろうと認識してしまい、誤読だらけになってしまったそうです。
では、このシロガネーゼという言葉自体、作った人が地名の読みを間違えていたからこんなとんちんかんな言葉になってしまったのかというと、そうでもないようです。
造語のモデル: この言葉は、イタリアのミラノに住むおしゃれな女性を指す「ミラネーゼ(Milanese)」をモデルにして作られました。
語呂の良さ: 「シロカネーゼ」よりも、濁音が入る「シロガネーゼ」の方が発音しやすく、響きとして高級感や柔らかい華やかさが感じられたため、この濁った形が採用されました。
つまり、名付けた人が地名の読みを間違えていたというよりは、「ミラネーゼ」のようなイタリア風のお洒落な語感に合わせる際、あえて濁音を使うことで言葉の響きを整えた(キャッチーにした)というのが実情です。
まあ、響きもよく実際よく広まったので、語感としてはすごくよいのですが、そのために文字を使って食べていっている編集者たるものが元となる地名の読みすら捻じ曲げて流行り言葉を生み出すのがよいのかというと、ちょっとどうかと思いますけどね。
こんな経緯のために、今なお、地名はもう日本全国で有名ながら、多くの人に読みを間違えられている、切ない地名となっております。
本日もここまでお読みくださりましてまことにありがとうございました。
またの機会によろしくお願いいたします。
こうちゃん